会長訪問

互いの信頼関係を大切に気持ちのこもった仕事をしていく

健康に留意しながら日々邁進

会長の趣味を教えてください。

　皆さんとお付き合いできることといえばゴルフくらいなものですから、たまにご一緒させていただいています。
　現役で仕事をしているほか、警察をはじめ地域の役なども引き受けており、休日がないのが現状です。

どのようにして気分転換をはかられているのでしょうか。

　周囲からは息抜きをしたほうがよいと言われるのですが、息抜きそのものが私にとっては辛いことなのです。やはり仕事で困難にぶつかったときなど、それを乗り越えることで達成感が生まれ、「生きている」という実感が持てるように思います。
　ただ、健康にはとても気を付けています。特に食べものの栄養バランスには注意しています。様々な会合があるので懇親会に出席する機会も多く、そんなときも、お酒はもともと飲めませんし、食べ過ぎないように気を付けています。

信頼関係が何よりも大切

モットーとされていることは何ですか。

　近江商人の「三方よし」が商いの原点だと思っています。当社だけでなく協力してくれる業者さん、そして誰よりもお客様に儲かってほしい。また利益だけでなく気持ちの面での満足も得てほしい。そういう関係が成り立つように、いつも模索しています。
　建築請負業を主としている当社は、私の父が起ち上げたものです。父は海軍出身の特攻隊員で、生き残った戦友をとても大切にし、息子に対してはそれは厳しく、怖い人でした。そういう父に仕込まれたものですから、皆が怖がるような相手でも、私はその人の気持ちが分かり、怖がらずに近づくことができるのだと思います。
　父の代では木造建築が中心でしたが、現在、当社はビルを主に手掛けており、賃貸マンション経営のバックアップなども行っています。協力会社にまかせきりにするのではなく、社員も私も現場に出て仕事をしています。もちろん安全第一です。少しでも気を緩めると事故につながりますから、いつも気持ちを引き締めるよう心掛けています。

厳しさの中でリーダーシップを発揮しておられるのですね。

　仕事に惚れる気持ちをまず社長が持ち、社員もその気持ちになってくれることが大切だと思います。それが結果的にお客様の満足にもつながるのではないでしょうか。
　ビルにせよ住宅にせよ、無から作り出すものですから、どんなものができあがるかは一般の方には分かりにくいものです。それでも信頼をいただくことができ、作り手の気持ちを伝えることができてこそ、初めて良い建物ができると思っています。物件の大きさには関係なくお互いの信頼関係が重要ですね。
　そして、小さなことから積み上げていくことが大切だと思っています。まず家族を第一に考え、社員が幸せになることを願い、そこから地域の問題や社会の問題へと輪が広がっていくのではないでしょうか。

では最後に、納税協会の会長としての課題と抱負をお願いします。

　納税協会に入ったらどんなメリットがあるのか、よく聞かれます。私の場合は、通常ならお話しすることのできないような素晴らしい方々と数多く知り合うことができました。おこがましいことではありますが、協会や青年部会の方々とのお付き合いを通して、自分自身が成長することができ、とてもプラスになったと実感しています。
　会員増強は課題ですが、景気が良くなれば会員数も増えるものでしょう。景気を良くするよう、企業も努力していかなくてはと思っています。また、税を納めるということは利益が出ている証です。一生懸命働いて正当な利益を出し、税を納める。自分や社員が幸福になり、社会に貢献する。そうした納税道義の高揚にも努めていきたいと思っています。
　今後も尽力してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

本日はありがとうございました。