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平成14年度 与党3党
税制改正大綱のあらまし


 自民・公明・保守の与党3党は平成13年12月14日、平成14年度税制改正大綱を発表しました。

 社会経済システムを構造改革し、経済を活性化するためにも税制の抜本見直しが必要な局面ですが、今回の税制改正は、深刻な不況下の現在の経済状況では自然増収は期待できないので税収の確保を優先することや、財政健全化をすすめるため国債発行額を30兆円以内に抑えること、新たな増税はしない、などの制約を受けたため、小幅な改正となっています。

 税制改正大綱の主な内容を紹介します。

連結納税制度の創設

☆企業グループを一体とみなして法人税を課すという、この制度の適用対象となる連結グループは、内国法人である親会社とその親会社に発行済株式の全部を直接又は間接に保有されるすべての内国法人(100%子会社)です。

☆この制度の適用は各連結グループの選択制で、継続適用になります。適用を選択しない場合は、従来どおり、それぞれ単体での課税となります。

☆連結所得金額及び連結税額は、連結グループ内の各法人の所得金額を基礎とし所要の調整を加えた上で、連結グループを一体として計算します。そうして、連結税額は、連結グループ内の各法人の個別所得金額(欠損金額)を基礎として計算される金額を基にして連結グループ内の各法人に配分されます。

☆連結グループ内の法人間の資産等の取引については時価により行い、それにより生ずる譲渡損益は、その資産の連結グループ外への移転等の時に、その移転を行った法人において計上します。

☆連結欠損金額は、連結納税制度適用開始前の欠損金額は親会社の前5年以内に生じた欠損金額等一定のものに限り、5年間で繰越控除されます。

☆連結所得金額に対する税率は、おおまかに次のとおりです。
・親会社が普通法人である場合の税率=30%
・親会社が中小法人である場合の軽減税率(年800万円以下の部分)=22%
・親会社が協同組合等である場合の軽減税率=23%

☆連結納税制度は、平成14年4月1日以後開始し、かつ、平成15年3月31日以後終了する事業年度から適用されます。

☆連結納税制度の創設に伴う税収減を補うために、次の措置が講じられます。
 連結納税制度の仕組みの中での措置として、連結付加税(2%)が2年間上乗せされます。
 連結納税制度適用開始前の子会社の欠損金については、繰越控除の対象外となります。

法人税の課税ベースの見直し

☆受取配当等の益金不算入制度について特定利子に係る措置を廃止するとともに、特定株式等以外の株式等に係る受取配当の益金不算入割合が現行の80%から50%に引き下げられます(中小法人に対しては14年度は70%、15年度は60%とする経過措置あり)。

☆退職給与引当金が廃止され、廃止前の引当金勘定の金額については4年間(中小法人等については10年間)で取り崩します。

ストックオプション税制の拡充

☆適用対象者が、親会社の役職員だけでなく、親会社が50%超の株式を保有する子会社、孫会社の役職員に拡大されます。

☆所得税などの課税が繰り延べられる年間権利行使価額の上限が従来の1000万円から1200万円に引き上げられます。上記は平成14年4月1日以後のものについて適用されます。

同族会社の留保金課税の軽減

 同族会社の留保金課税について、特例の対象を拡大するとともに、中小法人(資本金1億円以下の法人)に係る課税留保金額に対する税額については5%に相当する金額が軽減されます。

中小企業の交際費課税の軽減

 交際費等の損金不算入制度について、資本金1000万円超5000万円以下の中小法人に係る定額控除限度額が現行の300万円から400万円に引き上げられます。

老人等の少額貯蓄非課税制度(老人等マル優)の改組

 老人等のマル優制度が、平成18年1月1日から、障害者、母子、寡婦を対象とする少額貯蓄非課税制度に改組されます。これに伴って、平成15年1月1日から平成17年12月31日までの期間は、現行の老人等マル優を利用した新たな非課税枠の設定はできなくなります。(障害者等に該当する人は除きます)

 改正前の老人等マル優の適用を受けていた預貯金で満期日が平成18年1月1日以降の場合、平成17年12月31日までの利子等の計算期間に対応する部分の利子等については従来どおり非課税とされますが、平成18年1月1日から満期日までの預貯金に係る利子等については、非課税とはなりません。

特定口座にある上場株式等の譲渡益課税の申告不要制度の創設

 平成15年1月からの申告分離課税制度への一本化に当たり、申告になじみのない一般の個人投資家の負担を軽減すべく上場株式等の譲渡に係る申告不要制度が創設されます。