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年頭所感
新年おめでとうございます
─経済・社会の変化に対応した信頼される税務行政を─
国税庁長官 尾原榮夫


 平成14年の年頭に当たり、謹んで新年の御挨拶を申し上げますとともに、今後の税務行政の運営についての所感を申し述べたいと思います。

 税務行政を取り巻く環境は、情報化・国際化の進展など、経済・社会の構造変化により、大きく変わってきています。また、税は公共サービスの財源となるものですが、昨今の歳出の在り方についての議論に見られますように、国民の皆様の税に対する関心がますます高まっています。

 このような中で、「納税者の自発的な納税義務の履行を適正かつ円滑に実現する」という国税庁の使命を踏まえ、税務行政の運営に当たっては、我が国の税制の大きな柱である申告納税制度が円滑に機能するよう、税務行政が的確に環境の変化に対応し、適正・公平な課税を実現して、国民の皆様の理解と信頼を得ることがますます重要になってきていると考えています。

 行政の在り方については、近年、事務運営の簡素・効率化とともに、行政の透明性の向上が求められています。昨年は、中央省庁の再編、情報公開法の施行、政策評価制度の導入が行われました。本年も、情報公開につきましては、引き続き開示請求に的確に対応するとともに、国税庁の実績の評価につきましても、実績目標や業績目標の趣旨を十分踏まえ、実施計画に沿って積極的に各事務に取り組んで参りたいと思います。

 電子政府の実現に向け、税務行政の分野においても、情報通信技術の成果を納税者利便の向上や事務運営の高度化・効率化に活用していくこととしています。

 事務処理のコンピューター化のための国税総合管理(KSK)システムにつきましては、昨年11月に全国拡大が完了しました。幅広い情報の蓄積・管理、情報の多角的な分析・活用といったKSKシステムの特性を最大限引き出し、適正・公平な課税の実現と納税者利便の向上に努めて参ります。

 また、電子申告等の導入については、現在、昨年度に実施した実験結果等を踏まえ、平成15年度から申告所得税、法人税及び消費税に係る申告手続、原則としてすべての申請・届出等の手続並びに全税目の納付手続について、インターネットを利用した手続のオンライン化が可能となるよう、システム開発を一体的に進めているところです。

 年が明けまして、所得税・消費税の確定申告の時期が参ります。毎年のことですが、皆様には、是非ともお早めの申告と納税をお願いいたします。

 この1月より、納税者利便の向上の観点から、所得税確定申告書の新様式の使用が開始されております。新様式での初めての確定申告に当たっては、納税者の皆様から様々なアドバイスを求められることが見込まれることから、これらに的確に対応し、新様式による確定申告が円滑に実施できるように、十分な体制の整備に努めて参ります。

 また、近年、できるだけ御自身で確定申告書を書いていただき、分かりにくいところがあれば税務署で助言させていただく方式を全国的に推進しております。このような自書申告は、申告納税制度の本旨からも着実に推進していく必要があると考えております。自書申告の定着に向けた環境整備のひとつとして、タッチパネルの更なる機能拡充・増設を進めることとしていますので、是非ご利用いただきたいと思います。

 滞納につきましては、昨年度には、滞納残高が2年連続で前年度を下回り、特に、消費税は制度導入以来初めて前年度を下回りました。

 しかしながら、滞納残高は依然として高水準にあるため、今後も滞納発生の未然防止に努めるとともに、滞納整理の促進に努め、滞納圧縮に取り組んで参ります。

 皆様にも期限内納付について、是非ともご協力いただきたいと思います。

 結びに、新しい年、平成14年が皆様方にとって、ますます御健勝で御多幸の年でありますようお祈りいたしまして、年頭の御挨拶といたします。



(納税月報 2002年2月号より)